認可外と侮るなかれ!認可外保育施設の種類と特徴を解説

こんにちは!いたばしママの保育園・幼稚園ナビです。

認可・認可外の違い

前回の記事でも書きましたが、改めて。
認可と認可外または無認可と聞くと、認可園の方がなんとなく響きがいいですよね。
この「認可」というのは、厚生労働省の定めた設置基準を満たし、自治体が認可をした園のことを言っています。
でも実は認可外だからと言って、どこの認可も受けていないかというとそうではありません。認証保育所は東京都、企業主導型保育園は内閣府がそれぞれ定めた設置基準に基づき、設置認可した保育園なんですよ。

今回は、認可外保育施設の種類や特徴について簡単に解説します!

認可保育施設の解説はこちら

 

多様な働き方に対応する保育園

認可外保育施設の大きな存在理由、それが「待機児童の受け皿」です。
フルタイムで働くママは、基本的に認可保育施設を希望することが多いですよね。
共働きフルタイムだと選考指数も高いので、認可保育施設はこういったご家庭から埋まっていきます。
そうするとどうなるか、パートやフリーランスのママやこれから社会復帰しようとしているママたちは「認可には入りたくても入れない」という声が生まれるんです。

そこで認可外保育施設の出番ですが実は、認可ではできない保育や教育ができたりというメリットもあります。各園をきちんと見ていくと、とても魅力的な園も多かったり、補助金で認可と同等またはそれ以下の保育料でしっかりとした保育を受けることができる、ということがあります。

なので「入れない」で思考を止めずに「どこなら入れるか」と選択肢を探してみて下さい。もしかしたら、ママやお子さんに合った保育園に巡り合うことができるかもしれませんよ。

 

認可外の保育施設について

認可外の保育施設は、

東京都認証保育所、企業主導型保育園、認可外保育所

があります。

これらの保育施設に入園を希望の場合は、各園へ直接申込みをすることになります。
認可保育施設同様、4月の一斉入園に向けて説明会や申込受付を実施する園が大半です。

通年で空きがあれば都度申し込むことができ、順番待ちができる園もあります。
空きが出ると早いもの勝ちなので、タイミングも大切ですね。

保育の必要性認定は無くても入園することができますが、無償化や各種補助の申請時に必要となります。

認可では保育施設として定められた厳しい基準があるため、どうしても制限が多いというデメリットも存在します。
認可外の先生たちに話を聞くと長年認可園で勤めてきた方も多く、その方々が口を揃えて「認可ではできない保育、教育に力を入れています」と言います。
そのため独自のサービスや教育など、認可外と言えどさまざまな園の特色がありますので、ぜひしっかり見学してお話を聞いて頂けたらと思います。

 

東京都認証保育所

・東京という土地柄に合わせて東京都の定めた設置基準で認証
・すべての園で0歳から預けられる
・すべての園で13時間保育を実施している

→長時間の預かりが必須の方向け

・A型(駅前基本型:0~5歳児)とB型(小規模、家庭的保育型:0~2歳児)がある
・職員配置:6割以上が保育士
・区内に14施設→板橋区HPに一覧掲載

 

認証は保育料が高い!というイメージもありますが、保育料の負担軽減制度が適用されます。

🌼認証保育所等保育料の負担軽減助成制度


引用:板橋区HP

ということは、0~2歳児まで、償還払いによる助成金の補助があるので認可保育園並みまたはそれ以下の保育料で利用することができるんですね。また3歳児以降は無償化の対象となります。

認証保育所は東京都独自のシステムで、他県には存在しません。補助制度もしっかりしていて、認可外保育施設の中でもママ達によく知られている施設です。

 

企業主導型保育園

・企業が社員の柔軟な働き方に対応するための保育事業で内閣府の助成制度により運営される
・内閣府が定めた設置基準をもとに開設されている
・2016年に始まった制度なので、新しくきれいな施設の園が多い
・従業員枠・・事業所内保育事業と異なり、設置企業以外に勤めている方でも入所できる場合がある
・地域枠・・会社に勤めていないフリーランスの方やパート勤務の方、求職中の方でも入所でき、保育認定がなくても入所できる
・開所時間が認可保育園より長い場合が多い

→長時間の預かりが必須の方向け

・職員配置:1/2以上が保育士(看護師含む)※保育士以外には研修を実施
・区内に19施設→イタバシーナWEBにてMAP公開中
・板橋区企業主導型保育園連絡協議会・・区や幼稚園などと連携

保育料が分かりづらいというイメージがありますが、認可並みの保育料水準が維持できるよう内閣府から助成を受けているので、実はリーズナブルです。

3~5歳児、住民税非課税世帯0~2歳児については、利用者負担相当額が無償化となります。※その際、(要件)保育認定を受ける必要があります。

🌼利用者負担相当額

0歳児 37,100円
1,2歳児 37,000円
3歳児 26,600円 (別途副食費)
4,5歳児 23,100円 (別途副食費)

 

その他の認可外保育所

・保育所開設の際は必ず自治体に届け出なければならない
→東京都保健福祉局HP「認可外保育施設一覧」
・認可外保育施設指導監督基準に基づき、各自治体が改善指導や監督を実施
→数が多すぎて立ち入り調査の結果があまり更新されていないので注意
・認可保育園に比べ自由度が高いため、インターナショナルスクール、ヤクルトレディの託児ルーム、院内託児室などさまざまなスタイルの園が存在
・職員配置:1日に保育する乳幼児が6人以上の施設では、1/3以上が保育士(看護師、准看護師も可)

🌸認可外保育施設を見るときのポイント🌸

①「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」が交付されているか

🌼認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書

児童福祉法第59条に基づく立入調査の結果、国の「認可外保育施設指導監督基準」の項目全て(口頭指摘を含む)を満たしていた施設に対し、「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書」を交付しています。(引用:東京都福祉保健局HPより)

 

②よい保育施設の選び方(東京都版)17のチェックポイント

東京都福祉保健局HP「よい保育施設の選び方(東京都版)」よりダウンロードすることができますので、ぜひ参考にして下さいね。

☐園長(施設長)や保育する人が保育の考え方や内容をきちんと説明してくれるか
☐部屋の中まで見学させてくれるか
☐【重要】子供たちの様子がいきいきしているか
☐【重要】保育する人の数が足りているか
☐【重要】保育士の資格を持つ人が足りているか
☐保育する人が笑顔で子供たちに接しているか
☐保育する人の中に経験豊かな人がいるか
☐赤ちゃんが静かに眠れる場所があるか
☐子供が動き回れる十分なスペースがあるか
☐遊び道具がそろっているか
☐外遊びをしているか
☐【重要】掃除が行き届いて清潔であるか
☐【重要】災害時のための避難口や避難階段があるか
☐食事は栄養のバランスやアレルギーに配慮しているか
☐保護者と保育施設との間で連絡帳等で情報共有を図っているか
☐【重要】睡眠時のチェックを定期的にしているか
☐慣れ(慣らし)保育を実施しているか

 

幼稚園までの預け先として

最近では、幼稚園の預かり保育も充実しており2歳児までは家庭的な雰囲気の中、少人数で目の行き届いた保育園で過ごし、3歳からは幼稚園でしっかりと就学前幼児教育を受ける、そんな道を選択しているママも増えています。
「働きたいけど、幼稚園に入ってから」と考えている方には、幼稚園まで保育園に預ければすぐに働けるということを知って頂きたいです。

小さいうちから預けるのはかわいそう、という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は保育園は小さいうちからさまざまなことが学べる貴重な場なんです。プロの保育士が家ではできない遊びや実験を体験させてくれたり、適切な声かけをしながら接してくれることで、子どもの可能性がぐんぐん伸びていきますよ。

認可保育施設も認可外保育施設も、求職中でも申込みできます。いずれ子どもが小中学生になれば、教育費が一気にかかり始めて働かざるを得なくなったという声もよく聞きます。
それならば、子どもの教育的な目的で保育園を検討することもありだと思いませんか?

 

認可外保育施設の活用も視野に

今回は、認可外保育施設について簡単に解説しました。まとめると、

▪柔軟な働き方に対応した、直接契約の保育園
▪幼稚園までの預け先となる選択(パート、在宅など少しずつ始めたい方向け)
▪独自の教育カリキュラムや病児保育、ママに嬉しいサービスを行う園も

という特徴がありました。
認可外と言えど、侮ってはいけません。実際に、藁をもすがる思いで入園した認可外保育施設が、とても温かい素晴らしい保育園だった、という話も聞きました。
ただ認可外というだけで調べもしないことはもったいないです。

ぜひ認可・認可外に関わらず、その保育園をひとつひとつしっかりと見てもらえたらと思います。