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児童発達支援教室って?
発達の遅れや偏りが気になる子が専門家と関わりながら学ぶ教室が、全国にあります。
我が子はまわりの子よりひと際こだわりが強いため癇癪が起きやすく、発達の偏りを心配しつつも教室に行くのをためらっていました。
でもいざ通い始めると、子どもの特性をまるっと受け止めてくれる、子ども本人も親も安心して通える居場所でした。今や欠かせない存在となっています。
明るい雰囲気の教室入口。いつも先生方が笑顔で出迎えてくださいます。
LITALICOジュニアとは
ご紹介するのは、東武東上線東武練馬駅より徒歩7分の「LITALICOジュニア 東武練馬教室」で、未就学児が対象の教室です。
教育・就労支援会社の「LITALICO(リタリコ)」(東京・目黒)が全国各地で開いている、0~18歳の子どもを対象とした「ソーシャルスキル&学習教室」です。
ことばの遅れが気になる、落ち着きがなくよく動き回る、感情のコントロールが苦手、友だちとよくトラブルになる、運動面や学習面で同年代の子より遅れを感じるなどの子どもの成長過程での困りごとや年齢に合わせて教室を選べるのが特徴です。
「LITALICO」は「利他利己」を意味します。「障害は人ではなく、社会の側にある」と捉え、障害のない社会の実現を目指しています。
「LITALICOジュニア 東武練馬教室」では月曜から日曜日まで10:00〜17:30の開講時間内で、子供と先生が1対1で行う個別療育、ペアやトリプル指導、10人以下のグループで行う集団療育のクラスがあり、その子が克服したい課題や、空き状況によって決まります。
LITALICOはさまざまなアプローチで困りごとに向き合います。
教室のものはわかりやすいように、文字やイラストの表記が工夫されています。
気が散りやすい子のために、教室内はあえて掲示物が貼られていません。
どんなことをするの?
通所が始まると、困りごとを細かくヒアリングして半年間の個別支援計画を作成し、それに沿って課題をスモールステップに落とし込み、毎回の授業内で「今日のねらい」が定められます。
授業では、ねらいに合わせたワークが4~5つほどあり、「やることボード」を使って何に取り組むのかを順番に可視化しています。手先を使うゲームや、数字やひらがなの読み書きワーク、絵本、工作などバラエティ豊かなものばかりです。
しかも本人の好みに合わせて、乗り物やキャラクターなどの教材を使用したり、集団参加が苦手な子には個別療育で対応するなど、一人ひとりに合わせた環境を用意することで、子どもが意欲的に通える工夫をし「できた!」をたくさん積み重ねながら成長していくことを大切に考えられています。
本人からすると楽しく遊んでいるだけに見えても、実は先生方の意図や工夫、本人の自信に繋がるような細やかな配慮が散りばめられているのです。
指導の流れ
やることボード。見通しが立つことで次の行動にスムーズに移行できる子もいます。
癇癪がひどくて・・・
我が子の場合、「どいて」などのお友達からの何気ないひと言に過敏に反応して癇癪を起す時があります。授業内では、絵本や人形を使った場面クイズなどを通して、やりとりを客観視しながら、どう感じた?と本人の言葉の受け取り方や思考のクセ、お友達はどうしてこう言ったのかな?とお友達との考え方の違いなどを先生と考えます。
そして気持ちが高ぶったときに、くるくる回る小物を眺めるなどの本人に合った独自の気持ちのクールダウン方法や癇癪以外での自分の気持ちの伝え方を先生と一緒に見つけ、トライ&エラーを繰り返しながら学んでいきます。
先生の対応力に感動
一番感動したのは、子どものやりたい!を先生方が精一杯受け止めて応援してくれることです。
先生が工夫して組み立てたワークでも、子どもはその日によっても好き嫌いがあり、我が子は「今日はゲームはしたい!工作はいやだ!」などの主張が人より強く、人からの提案を受け入れるよりも何としても自分の気持ちを押し通そうとしてしまいます。
一見わがままに見えるこの主張。
親としては困ってしまうことが多いのですが、先生はその時の子どもの気持ちや理由を丁寧に聞いて、相談しながらワークの順番を入れ替えたり、「じゃあこんな工作はどう?」と別の種類の工作を出して本人に選ばせたり、出来る範囲内で精いっぱい要望に応えようと努めてくださいます。
だからこそ、子どもとの信頼関係が築かれていき、苦手なものへもだんだんとチャレンジができていく…。
その中で、先生方が先に自ら失敗して「まぁいっか!」というポジティブな対応を見せてくれることで、失敗したり負けると絶対に大声で泣き喚いていた我が子も、少しずつですが「まあいっか!」と捉えられることが増え、次へ進むことができるようになってきました。
いつもはじゃんけんなど些細な負けでも拗ねるのに、初めて「まぁいっか」と本人から直接聞いたとき、これは大きな一歩だと感動したのを覚えています。
これらのやりとりを通して、子どもにとっては、先生方に気持ちをしっかりと受け止めてもらい心が満たされた感覚があるようで、その日は帰ってからも子ども自身が優しい気持ちで過ごせているなと感じます。
授業内で使用する支援グッズの一例。視覚や聴覚にある程度の刺激を与えてあげることで落ち着いて座っていられる子もいるそう。
自分という存在を受け止めてくれる場所
先生方は皆さん優しい笑顔と包容力で子どもたちのことを受け止めてくださいます。
ずっと先生にくっついて話しかけている子、親から離れない子、準備がゆっくりな子などいろんな子がいますが、先生方はその子の状況を受け止め、些細な変化にも気づいて、できたことは褒めてくださり、元気がない表情の子には何があったのか心配して聞いてくださいます。
子どもたちにもここが安心できる場所というのが伝わるのか、みんな教室の中では、じぶんの気持ちをまっすぐ伝えられていて自分らしく過ごせているように感じます。
集団生活が決して得意ではない子どもたちにとって、こうやって自分という存在と一人一人真正面から向き合い、まるっと受け止めてくれる場所が自宅以外にあるのはとても理想的だなと感じます。
親も相談できる場所
指導中は親がタブレットからモニタリングできるようになっていて、子どもの様子やつまずきポイントを観察したり、先生方の子どもの気持ちの受け止め方や機転を効かせた声かけから気づきを得たり、親にとってもありがたい時間となります。
授業後に先生からのフィードバックの時間が設けられており、子どもの成長できた部分を積極的に伝えてくださるので、親も子も前向きな気持ちになります。
具体的な声かけのことばでうまくいった例やオススメグッズなど指導員の方のノウハウを活かした前向きなアドバイスをくださったり、日々新しく勃発する困りごとに耳を傾けてくださり、しっかりと寄り添ってくださる姿勢にとても救われています。
場合によっては保育園や幼稚園とも連携を実施し、情報共有を行う支援体制もあります。
保護者へのサポート体制もしっかりしているので安心
プロと手を繋ぐ安心感~途方に暮れた乳幼児期を経て~
我が子の場合、生後すぐの頃から全然泣き止まずソファで抱っこのまま度々夜を明かし、生後2か月に泣き過ぎでベビーシッターさんにも驚かれたことでなんとなくの違和感を抱きました。
児童館へ行くと周りの子へ一方的に手が出てしまうことが多くなってしまい、人の集まる所へはだんだんと足が遠のきました。一時保育先でも手が出るのを理由に長時間のお預かりは難しいといわれて途方に暮れ、健診では特に引っかからず安心したけれど育てにくさはやはり感じていて、年齢的にそういう時期なのか、私の育て方の問題なのか、どうやったら治るのかと今まで悶々と悩みを抱えてきました。
身近に相談したいと思える場所がある、一緒に子供の成長のゆく先を見据えて対応してくださる先生方の存在が、私の中でとてつもない安心感となり、心に余裕が生まれました。
子どもには、こうやって楽しみながら、あたたかな見守りの中で助けていただきつつ、本人や周りの環境を整えていき、困りごとに自分なりに適応していく力を少しずつ身につけていってほしいと思います。
悩んでいるならぜひ一歩を踏みだしてみて
年々増加していると言われている発達支援を必要とする子どもたち。
児童発達支援教室も増えてきてはいるもののなかなか空きがないと耳にするのも現実です。
だからといって諦めないで、気になり出したタイミングで、悩みを抱え込みすぎる前に、まずは教室へ相談や待機リストへの早めの登録をおすすめします。私もキャンセル待ちから始まり、粘り強く待ちました!
今悩んでいる方にも、一歩踏み出すことで広がるこの安心感を抱いてほしいです。子どもたちの良いところをぐんぐんと伸ばし、目をキラキラと輝かせながら過ごせる場所を増やしていきましょう。
▶︎LITALICOジュニアは
今回紹介した【東武練馬教室】以外にも、【板橋区の板橋教室や、北区の浮間舟渡教室】などがあります。
ぜひお近くのお教室へお問い合わせください。
幼児教室や学習塾と違い、通うためには「通所受給者証」が必要です。
通所受給者証は、発達相談や医療相談の結果、支援が必要と判断された場合に取得できます。
LITALICOジュニア東武練馬教室
- 住所
- LITALICOジュニア東武練馬教室:練馬区北町2-14−6 オーキッドレジデンス練馬北町1F
LITALICOジュニア板橋教室:板橋区板橋1-49-1 板橋センタービル 3F - 電話番号
- 東武練馬教室:03-5945-1081、板橋教室:03-5943-8345
- 営業時間
- LITALICOジュニア東武練馬教室:10:00〜17:30
LITALICOジュニア板橋教室:10:00〜18:00 - URL
- https://junior.litalico.jp