身体と心を自由にするブラジルの知恵(カポエイラ ナセウ ソウ 教室紹介)

「これができたら、体ひとつで何もなくても楽しめるんじゃないか」
そんな気持ちにさせてくれる、ちょっと珍しくて、じつは奥深い習い事がある。

それが「カポエイラ」。ブラジルで生まれた、ダンスと格闘技が融合した独特の武術だ。音楽に合わせてステップを踏み、回転し、時にアクロバティックに技を交わす姿は、まさに「動く芸術」。もともと奴隷たちが生み出した文化で、自由と平和への願いが込められている。

板橋区と豊島区の境目にある「みらい館大明」では、毎週水曜・土曜の夕方にカポエイラ教室が開かれている。指導するのは鈴木ゆうじ先生。ブラジルと日本を行き来しながら、長年この文化を伝え続けてきた。

クラスは3部制で、17:15〜は初級(子ども向け)、18:30〜は中級(アクロバットなど)、19:45〜は大人向け。生徒は3歳から大人までと幅広く、親子で通う姿も珍しくない。

レッスンは準備運動から始まり、カポエイラの基本動作やリズム感を養いながら、歌や楽器(ブラジルの弦楽器ビリンバウやパンデイロと呼ばれるタンブリン、など)にも親しむ。

そして、カポエイラの象徴的な場が「ホーダ」だ。
みんなで円になり、歌や楽器のリズムが響く中、二人が円の中心で動きを交わす。ぶつかったり当たったりはせず、相手との間合いやリズムを楽しみながら続く即興の演舞だ。アクロバットな動きや滑らかな足技、戦いのような緊張感、相手との間合い、そして自分の成長——すべてが詰まっている。
ぶつかることなく、互いを尊重しながら即興で繰り広げられるその時間は、まるで舞台のようだ。
子どもたちは、新しい技を教わると真剣な顔で何度も繰り返し、得意技はドヤ顔で決める。そんな表情の一つひとつに、カポエイラの楽しさがにじむ。

運動が苦手な子も、最初は照れていた大人も、気づけば自然と笑顔に。ここで大事にされているのは、「うまくなること」よりも、「つながること」「楽しむこと」だ。

体と心を同時に育てるカポエイラ。週に一度、リズムと一緒に自分の可能性を広げてみてはいかがだろう。

みらい館大明

住所
豊島区池袋3-30-8
電話番号
03-3986-7186
最寄り駅
JR/東京メトロ/西武池袋線/東武東上線 池袋駅西口より徒歩15分
東京メトロ有楽町線 要町5番出口より徒歩7分
営業時間
毎週水・土曜日
キッズくらす 17:15〜18:15
ベーシッククラス  18:30〜19:30
アドバンスドクラス  19:45〜20:45
https://ns-capoeira.net