マム・スマイル副代表のやまぐちです。
保育園が決まり、いよいよ春に向けて準備を始めているご家庭も多いかと思います。
「わが家は幼稚園に入れる予定だから・・・」という方もいらっしゃると思いますが、そんな乳幼児ママさんに、ぜひ知ってもらいたいのが就園前の保育園という選択肢です。
私の娘は幼稚園に通っています。
でも幼稚園に入る前は1歳半から保育園に通っていました。
そんな私の経験から、今回は「働きたい気持ちもあるけれど保育園に入れない」や「小さい子どもを預けてまで働きたくない」といったことが思い浮かぶママや、
逆に「小さいうちから保育園に預けなければならないことに罪悪感」を抱いているママに、保育園に対する考え方の視野を少しでも拡げて頂けたらと思い、書いてみます。
「未来が見えない」と感じたあの日
産後、児童館に行くと育休ママと専業主婦ママがいて、なんとなくグループに分かれていました。私は長女の出産を機に仕事を辞めていたので、どちらかと言えば専業主婦グループに属していました。
毎日みんなで子どもを連れて公園に行ったり、ランチをしたり、サークルに参加したり・・と始めは楽しく過ごしていましたが、その日々が続くにつれて「この生活はいったいいつまで続くのだろう」と思うようになりました。もちろんお金にだって限りがあります。
今となっては、可愛いあの時期を大切にね★と思えるのですが、その時の私はまったく未来が見えず、段々と育児ノイローゼ気味になっていきました。
その頃マム・スマイルに参加し、そこでできた友人たちと一緒にマム・スマイルのスタッフを始めたわけなのですが、その友人たちの存在が私のあらゆる固定概念を大きく変えてくれました。
専業主婦、なのに保育園に入れる理由
今日は、保育園・幼稚園のお話なのでそのことを書きます。
友人たちの中には、専業主婦なのにわが子を保育園に入れるという選択をしているママが結構いて、かなりのカルチャーショックを受けました。
長女出産時(2016年頃)は、板橋区でも待機児童がまだ多く、「フルタイムじゃないと保育園には入れないだろう」と思い込み、そこで思考を停止させていたので当然娘は幼稚園組で、当分私は働かないだろうと漠然と考えていました。
でもその友人たちは「働くため」以外にもさまざまな理由で、わが子を保育園に入れていたんです。
マム・スマイル代表の坂東は、専業主婦からママ支援の活動を始めるために保育園を選択し、その後経営者となったため3歳児クラスで認可園へ転園しました。
一方あるママは「子どもの教育のため」に、保育園に週3で通っていました。
理由を聞いてみると「親が注意をする環境だけでなく、親以外の他人(保育士)から注意を受ける環境を子どもに与えたいから」と。
さらに別のママは年子育児でとても大変そう・・・にも関わらず、かなり育児をエンジョイしていました。そのママは、「自分のこと、自分の時間も大切にして育児をもっと楽しむため」に、まず上の子を、その1年後下の子を保育園に入れました。
他にも、月極までは行かずともよく一時預かり保育を使って自分の時間を持っているというママもいました。そのママたちのお子さんはその後みんな幼稚園に行きました。
保育園が「孤育て防止」の救世主!?
私はそれまで保育園に対し「働いていて自分で面倒を見れない家庭が利用する」という昭和の考え方が根底にありましたが、そういった話を直接聞いたことで一気にアップデート、考え方が180度ガラリと変わりました。
後から人に言われて分かったのですが、娘は母子分離不安(発達グレーゾーン)のようでした。なので四六時中常に娘を抱っこ、おんぶする生活をしていましたが、その後長女が1歳半の時、意を決して保育園に入園。社会復帰も果たしました。
マム・スマイルでも常におんぶで活動(2017年頃)
娘と初めて離れる時間はとてもソワソワザワザワ。でもそこで娘と離れることを最も不安に感じていたのは、実は自分自身だったことにも気付いたのです。
そうして気が付けばあの母子分離不安が嘘だったかのように、保育園で楽しくのびのびとお友だちや先生と遊べるようになりました。
そこで娘は集団生活の中で協力しあうことや社会のルール、年齢の違うお友だちとの関わり方などを自然と学んでいき、ママ以外の安心できる場所の存在を知りました。
1歳や2歳児ではまだ何も分からないかと思いがちですが、実際は保育士の先生がその子の性質に合わせた方法で教えていますし、子どもの能力は本当にすごいので十分に理解して行動していきます。(←坂東に聞きました)
昔は親以外にもわが子を見てくれる存在がたくさんありましたが、今はそうした環境が減っています。保育園はそこをただ補ってくれるだけでなく、子どもの発達のプロとして関わってくれるので、心強いです。
こんなことを書くと「自分の育児をそんなに他人に任せていいのだろうか」と罪悪感を抱いてしまう方もいるかもしれませんが、子どもは何よりもママの笑顔が大好きです。ママが自分自身も大切にしていきいきと過ごせていないと、子どもも不安になってしまいますよね。私はそのことをまさに痛感しました。
また今は自分の親や知り合いが近くにいない地域で子育てをしているご家庭も多く、そうするとなにかあれば児童館の先生だったり、区の施設で相談しますよね。
区の職員によるフォローは抜群なので、一度相談すると定期的に電話がかかってきたりして、そのことが逆にプレッシャーというか自分を責める要因になってしまうこともあるように私は思います。
一方で保育園も、実は地域の子育て支援拠点として機能しているんですね。
私も保育園入園後は、子どものことをささいなことでも保育士さんに相談しました。いつも通っている園の保育士さんなら、わが子のこともよく理解してくれたうえで話を聞いてくれますし、なにより保育士さんにとっても保育の参考になるためお互いにwinwinなんです。一方的な支援ではないので、気軽に話すことができました。
なので、幼稚園前の期間を保育園で過ごすことは、子どもにとってもママにとってもいいことづくめ。私の場合、あの時勇気を出して保育園に入れたことで自分の可能性を拡げて、さらに繋げることもできたので、「保育園のために働く」というのも全然ありだと考えています。
ママにできることは、子どもの環境づくり
「保育料を考えるとパート程度では正直損なのでは?」という方、私も入園前、いやいまもたまにそう思う時もあります。
でもそのお金はわが子の近い将来と、自分のための「投資」だと捉えるようにしています。
現在は次女も1歳から保育園にお世話になっていますが、コロナ禍で児童館などイベントがない中でも、家ではできないような遊びをたくさんして下さるので、本当にありがたいと思っています。
最近読んだ中学受験の漫画で「塾は勉強を教えます、家庭では人生を教えてあげて下さい」というセリフがあって記憶に残りました。
保育園は塾ではありませんが、家庭の中と外とでは役割が違うという意味では同じ。小さいうちからママ以外の環境も整えてあげることで、お子さんの可能性はさらに拡がるのではないでしょうか。
1歳2歳児が通うフォレスタ・志村三丁目のようす
また預けている時間に何をするかも重要で、ぜひそこはご自身のための「投資」に使って頂きたいと思います。仕事をすることはスキルや経験値のアップになり、そこで得たお金を教育に回すこともできます。また自分の好きなことをすることで、パワーチャージできますし、ママが満たされてることで子どもにも必ずいい影響がありますよ。
もちろん「幼稚園前は自分でいろいろやってあげたい」と考えるママも多いと思います。でもそれは保育園に入れても十分できますよ♪
いかがでしたでしょうか?保育園の考え方や選択理由も実は十人十色。
この保育園の話に限らずですが、世の中にはいろいろな考え方があるんだな~と知るきっかけにして頂けたら嬉しいです。